歯医者さんに行くのはどんなときですか?
一般的には下記のような歯や歯ぐきにトラブルが発生し、咬みにくいなど困りごとが出た時に歯科医院を受診されるようです。
・歯がしみたり痛んだりする時
・歯が浮いたり、歯ぐきが腫れた時
・詰め物やかぶせ物が取れた時
そして、治療終了のゴールは痛みが取れたり詰め物やかぶせ物で区切りがつくことなどで、これで治ったと考える方が多いようです。 また早期発見、早期治療ということで治療に行き、詰め物などで治す方もおられます。
しかし、詰め物やかぶせも物は平均して6~7年でやり替えというデータがあるのです。悪くなるたびごとに歯を削るなどの治療を繰り返していたのでは、お口の中の歯や歯ぐきの状態はさらに悪くなってしまい、最後は抜歯の道につながります。
また、現代の食生活では定期的に予防処置(メインテナンス)を受けていない人は、平均して1年に2本の新たな虫歯が出来るというデータも出ています。それは歯や歯ぐきが悪くなった原因に対する対策(予防処置)がなされていないからなのです。 仮に1本むし歯があるということは、お口の中が虫歯になりやすい環境にあるということです。 このままの状態では、また、次に別の歯が虫歯になることは目に見えています。虫歯を作らない状態にまで持っていってはじめて虫歯を治したことになるのです。
歯や歯ぐきの調子が悪くなってからその治療のために歯科にかかるのではなく、歯や歯ぐきで困りごとが出ないように歯科医院とおつき合いしていきませんか?治療の終了はゴールではなくは予防のスタートなのです。
では、当院ではどのように皆さまに予防処置をしているか、お伝えしましょう。
1.定期的な歯や歯ぐきのチェック
まず、前回の定期健診から今回までお話をお聴きします。そして、むし歯や歯周病のチェックを位相差顕微鏡やレーザーのむし歯診断機で行い、前回と比較します。期間は、1~4ヶ月の間でそのかたの症状や状態をみて考えて行きます。
2.歯石や歯垢を取り除きます
従来の歯垢や歯石をとるスケーリングのみならず、PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)という方法で、歯の表面から、細菌の付いた歯垢(プラーク)をはがし取ります。
3.きれいになった歯面のフッ素塗布やアロマオイルで歯肉のマッサージ
むし歯や歯周病は細菌が原因で起きるものです。きれいになった歯面にフッ素を塗布し、エナメル質の強化や細菌の活動をおさえ、むし歯の予防に役立てます。アロマオイルも歯周病菌の活動を抑える効果があります。
4.次回の定期健診までの間気をつけるべき点について話し合いをします
むし歯も歯周病も、現在では進行を管理することが可能となりました。
重度に進んでしまってからでは、治療も機能回復も困難になってきます。定期的なお口の中の健診、お手入れをすることで 歯や歯ぐきの困りごとを失くしていきましょう。
これが予防歯科という考え方です。