4.乳歯食べ

02-s-034.jpg乳歯食べ
1歳までに前歯が数本生えてきますが、これらは咀嚼には使われません。歯ぐき食べをマスターした2歳ごろ奥歯が生えて、初めて歯で噛むことになります。これが乳歯食べです。また、口唇や舌を自由に動かすことができ始め、食べ物を頬に入れ頬を膨らませて食べるようになります。モグモグ噛んで口にためて飲み込むようになってくるのです。

咀嚼能力は口唇食べ→舌食べ→歯ぐき食べ→乳歯食べと順序よく学習して発達させることが大切です。それができないうちに次にステップに進ませようとすると、その段階で発達は止まりそれ以上の咀嚼能力は身につきません。
もしここで無理をさせれば噛むことを止め、まる飲みし、そればかりが発達してしまうでしょう。

幼稚園や保育園できちんと歯が揃っているのに、また虫歯でもないのに噛まない子や噛めない子がいるようです。不適切な離乳の進め方がこういう噛めない・噛まない子を生み出す大きな原因になっているかもしれません。子供たちが噛む能力を身に付けておらず、これは噛む能力を身につける離乳食の時期に問題があるのです。

子供たちのアゴは十分に発達せず、歯並びが乱れることは目に見えています。アゴの大きさは6歳で大人の約8割の大きさまで成長するのが理想です。もし発育不十分なアゴのまま永久歯に生え変わると、きれいな歯並びを獲得することはきわめて難しいといわざるをえません。